2014年4月5日土曜日

リュックを背負うと両手が空く


春の雨が降る博多で、今日は本を読んだり珈琲を飲んだり買い物をしたりしました。
あさの、すこし肌寒くて薄暗い部屋でお布団の中に入ってあれこれと考えながら少し泣いたのは、ただ単に眠かったからかもしれない。夢と日常の境目はいつもはかなくてとても愛おしい時間。色彩がなくて、乳白色とかグレーとかそんな色が似あうなあと思います。

文字はずっと前から書いていたけれど、大学で一人暮らしをしていたときにも書きつけていたけれど、こんなに自分に必要なものだとは思っていなかった。後から読むとものすごく陳腐な内容でも、自分が欲しい言葉や物語はけっこう自給できるものであると最近気がつきました。さすが、むかしから続いてきた営みである。文字がなくてもきっと唄があったのでしょう。

このごろよく想うのは、自分のなかに住む少女について。遠くにいる女友達や知り合いのなかにいる少女も勝手に想像する。わたしはそれを少女って呼ぶけれど、ひとによって違うようで、それをウニヒピリという人もいるし、神さまっていう人もいるし、天使という人もいる。
幼くてさびしがり屋の神さまで天使で少女。自分がどんなに不幸と思っても思われてもそのこのことだけにはやさしくする。
例えば飛行機の添乗員さんがなんだか苛々していて、それを見るわたしも少し苛々するのだけれど、そんな自分に気づいたとき彼女の中にいる少女のことを思い浮かべてみる。膝を抱えてさみしそうにしている少女の、その満たされなさに水でもあげたくなって、優しい気もちになったとき、そのとき同時にわたしの中にいる少女も少し潤った気がしました。
小さくて、幼い、それでいて純粋なその子のことは守れるのはわたししかいないから、でも、遠くにいる女友達の少女たちもしあわせでありますようにって思っています。彼女たちが無邪気に野原を駆けまわれるような世界になったらいいなって思います。(男の子の中にいる人は何て呼ぶのかな、わたしにはまだよく分からない)
川上未映子が書く少女はいつもひとりで分かち合えないものを大事に抱きしめて行き場をなくして立ち尽くしている。そっと手を当ててやると光が少しあたるようで、彼女が喜ぶとわたしもうれしい。おまじないや活元や愉気はわたしにとっては主にその子のためにある。

日々バイクで営業して回るなんてよっぽどマッチョな仕事だと思うのだけれど、冷たい雨でカッパ着て身体が冷えたときとか、もう自分なんてどうにでもなれという捨て鉢な気もちとその中にいる少女を守ってやらなきゃっていう優しい気もちがふたつある。両方ありだと思うけれどわたしは後者を大事にして、反マッチョ運動をしていこうと思います。今日の夜の飲み会でそんな話をしていたらみんなに笑われた。

今週は茨城にいたのでした。どのつく専業地帯、きつかったけれど、やっぱりわからないものはそこいらじゅうに転がっていて、面白がれたらいいなあと思う。
海外の実習生制度ってやっぱりなんだかぞわぞわします。違う文化と言葉を持った人を家の仕事に使うってどんな感じだろう。それこそ、おなじ生きものである人間として対応できる人とそうでない人がいる気がした。介護にも海外からの実習生を呼ぶと新聞に載っていました。
この、多国籍になること、じぶんの周りに違う国の人たちが増えることへの恐れはどこからくるんだろう。対等に理解しあうというのは同じ日本に住んでいても難しいのにそれがさらに難しくなりそうで怖いのかな。理解できないものへの恐れは簡単に暴力的なものになると思うから。

世界はよくわからないもので満ちていて、変わること・変わらされることを怖がるわたしはひとつひとつに毎回おののいているけれど、でもだから毎日がおもしろくて、なにか発見した時は、きっとこれはわたしがいちばんに見つけたものだと好きなひとにくちぐちに告げて回りたくなります。

買い物をして帰ってくるときは大荷物で、むかしの人が村を降りて、家族が必要なものであったり、ちょっとした晴れ着や子どもたちへのお土産を町に買いにいくのはこんな感じなのだろうかと思いました。薄給に見合わない買い物をするのも一興。蛍光ペンはインキカートリッジのやつで、ノートはLIFEという薄くて丁度いいサイズのやつで、シャンプーは頭皮やそのへんの生きものにもいいかんじのやつ、という一見どうでもいい買い物の変なこだわりは、そんなに窮屈なものではなく、わたしの身の回りにあって日々守ってくれるおまじないみたいなもの。

今日買ったもの
・文房具
・色鉛筆
・ノート
・本
・シャツ
・長袖
・インスタントコーヒー
・化粧水、乳液
・シャンプー、リンス
・地図帳
・リュックサック

髪は切らなかった、靴も買わなかった。

2 件のコメント:

  1. てるてと色々話したいな~って最近よく思う。

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  2. ツイッターやめちゃったから、よかったらmaribbon8@gmail.comにメールもらえるとうれしいです◎

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