2013年10月27日日曜日

先先週

生姜と鹿と猪とお茶



ひきつづき生姜地帯をバイクで廻る。
驚くほど山深い場所で生姜をつくっている。山は偉大。何度行っても圧倒される。深々と、こころのなかで頭を垂れる。そんな場所で、土に触れてたべものをつくっている人たちがいました。自分で摘んだ無農薬のお茶を近くの湧き水淹れている夫婦。すてきな夫婦に出会うとこちらまでうれしい。美しく年を重ねているお母さん。
美味しいお水と段々畑ではざがけ米をつくるおじいちゃんおばあちゃん。外から来た人でも快く迎え入れてくれる人たち。
バイクで走り回るわたしに、気を付けてね、と言ってくれるお母さん。バイクに乗っているときは一人ではあるけれどたくさんの言霊に守られている気がする。




鹿とイノシシに会った。鹿は道端で。イノシシは生け捕りにして飼っている人がいた。罠にかかった小さなイノシシを太らせてから食べるのだと言っていた。美味しい時期があるんだよとうれしそうに教えてくれた。鹿肉のから揚げをいただいて食べたけれど美味しかった。
村にあるお店で出していた鹿丼も美味しかった。鉄砲やワナ猟師もいてみな自分で捌いていた。そんな人たちが村には何人かいる。鹿やイノシシは害獣なので、山の肉として食べるのはとても賢い利用方法であると思う。鹿やイノシシの肉は売ることもあるけれど近所の人に分けることが多い。
ある家では、イノシシを捌いているのを見た子供がイノシシは絶対に食べたくないと言っていたそうで、でもスーパーで買ってきた牛や豚の肉はたくさん食べるのだそう。それがどこの肉で、どんなふうに飼われていて誰がどう捌いたのかもわからない肉のほうを喜んで食べる。パック詰めになった、途中経過が見えないたべものは本当にたべものといえるのだろうか。でもその方が安心する人っているんだと不思議な気持ちになった。

お茶農家は総じて優しい、という気がした。家によってお茶の味が違って面白い。昔より、農薬を使う量は減ってきている。昔は品評会に出しているお茶というものは、じっぺんくらい、農薬をかけていたそう。今は一番茶、摘んでも二番茶くらいだから木も傷まないし、農薬をそこまでかける必要がなくなったのだそう。

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